当社が推進している吸震工法「壁柱」を採用したいと大阪府木材連合会へ直接お問合せ下さったS様と初めて面談させていただいたとき、新聞に掲載された壁柱の資料をファイルに綴じておられて、事前に商品の特徴を把握されていたので、お話が早く進みました。1階の和室によくいらっしゃるとの事で、昭和51年の建築で耐震基準を満たさないので凄く心配しておられました。
<施工前写真>
せめて一部屋だけでも倒壊を防ぎ、逃げ道を確保したいとの事で、早々にご用命をいただきました。2014年4月21日~1週間の工事で壁柱を縦・横方向にそれぞれ3枚ずつ施工する為、解体工事に着手いたしました。
<施工中写真>
本来であれば天井をめくらずに施工することも可能ですが、壁倍率の高いパネルをご採用いただきましたので、天井まで解体しました。玄関側の壁は問題なく剥がせましたが、下記リビング側の壁の一部に中桟が入っておりまして、どうしても取り外すことが出来ませんでしたので、たすき掛けの筋交いを入れさせてもらいました。
2階の床を支える梁はきれいに残っているので、お客様も普段見ることの出来ない天井裏を見て安心されておられました。
壁柱のパネルは現場にて採寸したのち、90㎜角の杉材を使い、両端から1本ずつ取り付けていきます。あえてボンド等を使わずに金物だけで固定するのは、柱同士が互いに揺れを吸収し合う事で、倒壊を防ごうとする工法だからです。
現場で次々とパネルが施工され、無事に工程通りに施工は完了いたしましたが、追加工事のご用命をいただき、完全なお引渡しは5月を過ぎてからになりました。木材エコポイントも有用していただき、「家の事で何かあったら大和さん、またお願いしますよ!」と最後に言って下さったのが印象的でした。
<施工後写真>
「部屋に入りますと、杉の香りで満たされていて、とても居心地が良いです!」とお客様も大喜びです。普段、よくいらっしゃる場所なので、安心してお住まいいただけるのが一番です。
天井材もキレイになり、壁もじゅらくを新しく塗り替えていただきました。定期的にお伺いして、壁柱の状況を確認すると共に、杉の香りで癒されたいと思います!
(2014年5月8日 竣工)