昨日は午前中にお客様からのご紹介で河内長野市の山林へ伺い、樹齢40~50年の桧を伐採されたのですが、製材業者との取引が無くなったので、使える材であれば引取って加工して使って欲しいというご依頼をいただきました。
会社からは1時間程の移動で伺えたので、
(大阪にも手入れをされておられる森林があるんだ…)
と思いながらお話を伺っていたのですが、広い森林を夫婦2人で管理されていて、
①枝打ち(樹木の枝の部分は、製材した際に節として現れるが、この節の部分が生じないよう、生じたとしても抜け落ち(抜け節)たりしないように、あらかじめ下層の枝を切り落とし、製材にした際の商品価値を高める作業)、
②間伐(樹木の生長に伴って混み合ってきたが主伐には至らない森林で、樹木の生育を促すために間引くための伐採であり、林床に太陽光線が届くようになり、下草が生育しやすい環境ができ、土壌の流出防止にも繋がることから、土砂災害防止のためにも重要視される作業)
も全てこなされている現場を知りました。
昔は一面畑だった土地に植林をされて、人の手で丁寧に管理されながら、ずっと地域に根付いて様々な用途に使用されてきた木はどうなっていくのでしょうか?
私自身も会社では現地で製材されて、綺麗に仕上げられた木材しか普段は目にしていません。「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、目先の事ばかりを考えて、山林の現場を直視していない自分に気付かされました。
当社では間伐した材料を耐震補強パネルとして製品化した「壁柱」の普及や、杉材を自然乾燥し、店頭に置くディスプレイ用梱包資材やギフトボックスの製作、そして建築現場では自然素材である無垢フローリングの推進を積極的に行ってきました。ただ、その活動量は未だ足りず、山林の現場を理解しながら、お客様からのご要望にお答え出来る活動はもっと出来るはずです。
材木屋として、人として、自然と共生させていただく「無垢」な生き方が問われていると思います。「無垢」とは混じりけが無く、純粋な事を意味しますが、仏教では一切の煩悩を離れて清浄な心の状態を指し示します。この想いを多くの方と共感出来るように、今日も明るく元気に勤めます!
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