木材

2011年10月26日

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私の書斎にある杉の木の断面です。とある方から譲り受け、今年の2月は小学生に対して木の説明をする時に活用させていただきました。
赤い部分は「心材」と言いまして、木の細胞が死んでしまう時に防腐・防虫効果のある成分を放出して周囲の細胞を染め、耐久性を高めている部分です。年輪を数えるとわかるのですが、10年~20年が経過すると赤身の状態になります。
周囲の白い部分は「辺材」と言いまして、伐採直前まで一部の細胞が生きていた部分です。もちろん、季節によって樹木の成長は変化を生じるのですが、何十年もかけて一つの木になり、その材を有効に住宅へ活用して、心地よい住まいを形成出来るのは、先祖が守ってくれた森林があり、日本人のDNAに沁み込んでいる特有の伝統があるからだと思います。
昨日、日経のコラムに木材の事が書かれてありました。伊勢湾台風など大きな天災時に被害が出た理由として「木造建築は禁止すべきだ」という風評被害があり、自然とコンクリート化が進んだそうです。政府としては豊富な森林資源を有効に活用すべきという事で、公共建築物への木造化推進を加速させる法律と自給率を30%→50%に高める目標を掲げております。
この事は材木店にとって大きな追い風です。材木店がすべき事・・・それは地域の方や多くの方に「木の良さ」を思い出してもらう事だと思います。日本人で有れば必ず受け入れてもらえるこの材を推進すべく、色々な方面から木に触れていただけるように、これからも様々な工夫を凝らしていきたいと考えております。


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